サイバーレスキュー隊(J-CRAT)の特徴、過去問例です。
【特徴】
- J-CRAT(Cyber Rescue and Advice Team against targeted attack of Japan)
- IPAが2014年に発足させた組織
- 標的型サイバー攻撃特別相談窓口を設置して、広く一般からの相談や情報提供を受け付けている
- 標的型サイバー攻撃の情報分析として、攻撃の把握、被害の分析を行い、対策の早期着手の支援を行うことを役割とする
【過去問】
平成29年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験
サイバーレスキュー隊(J-CRAT)の役割はどれか。
ア 外部からのサイバー攻撃などの情報セキュリティ問題に対して、政府横断的な情報収集や監視機能を整備し、政府機関の緊急対応能力を図る。
イ 重要インフラに関わる業界などを中心とした参加組織と秘密保持契約を締結し、その契約の下に提供された標的型サイバー攻撃の情報を分析及び加工することによって、参加組織間で情報共有する。
ウ セキュリティオペレーション技術向上、オペレータ人材育成、及びサイバーセキュリティに関係する組織・団体間の連携を推進することによって、セキュリティオペレーションサービスの普及とサービスレベルの向上を促す。
エ 標的型サイバー攻撃を受けた組織や個人から提供された情報を分析し、社会や産業に重大な被害を及ぼしかねない標的型サイバー攻撃の把握、被害の分析、対策の早期着手の支援を行う。
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期 午前1 問14】
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2017h29_2/2017h29a_koudo_am1_qs.pdf
ア 外部からのサイバー攻撃などの情報セキュリティ問題に対して、政府横断的な情報収集や監視機能を整備し、政府機関の緊急対応能力を図る。
これは、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC:National center of incident readiness and Strategy for Cybersecurity)の説明です。
NISCは、日本のサイバー攻撃対策の中心となる司令塔の役割を担う組織で、2000年に元となる組織が設立され、2015年に現在の体制になっています。
イ 重要インフラに関わる業界などを中心とした参加組織と秘密保持契約を締結し、その契約の下に提供された標的型サイバー攻撃の情報を分析及び加工することによって、参加組織間で情報共有する。
これは、サイバー情報共有イニシアティブ(JーCSIP:Initiative for Cyber Security Information sharing Partnership of Japan)の説明です。
JーCSIPは、IPAが経済産業省の協力のもと、2011年に発足させた組織です。
ウ セキュリティオペレーション技術向上、オペレータ人材育成、及びサイバーセキュリティに関係する組織・団体間の連携を推進することによって、セキュリティオペレーションサービスの普及とサービスレベルの向上を促す。
これは、日本セキュリティオペレーション事業者協議会(ISOG-J:Information Security Operation providers Group Japan)の説明です。
エ (正解)標的型サイバー攻撃を受けた組織や個人から提供された情報を分析し、社会や産業に重大な被害を及ぼしかねない標的型サイバー攻撃の把握、被害の分析、対策の早期着手の支援を行う。
サイバーレスキュー隊(J-CRAT:Cyber Rescue and Advice Team against targeted attack of Japan)の説明です。
J-CRATは、IPAが経済産業省の協力のもと、2014年に発足させた組織です。