特徴
- FTP(File Transfer Protocol)とは、FTPサーバとFTPクライアント間でファイル転送を行うプロトコルの一つ
- 制御用コネクション(TCPの21番ポート)とデータ転送用コネクション(TCPの20番ポート)の二つのコネクションを確立する
- FTPは、動作モードとして「アクティブモード」、「パッシブモード」の2種類あり、両者ではコネクションの確立方法が異なる
- 「アクティブモード」の場合は、制御用コネクションはFTPクライアントからFTPサーバに対して確立し、データ転送コネクションはFTPサーバからFTPクライアントに確立する。
- 「パッシブモード」の場合は、制御用コネクションは同様にFTPクライアントからFTPサーバに対して確立するが、データ転送コネクションはFTPクライアントからFTPサーバに確立する。
- 通常は、「アクティブモード」でコネクション確立するが、ファイアウォール経由の通信で外部(FTPサーバ)からのコネクション確立が許可されない場合は「パッシブモード」が使用される。
- 「パッシブモード」の場合は、PASVコマンドを使って事前にサーバ側のデータ転送ポートを認識する。
過去問
ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午前2 問13(一部、加工あり)】
FTPを使ったファイル転送でクライアントが使用するコマンドのうち、データ転送用コネクションをクライアント側から接続するために、サーバ側のデータ転送ポートを要求するものはどれか。
- ACCT
→利用者のアカウント情報を送信するコマンドです。 - MODE
→データ転送モード(ストリーム、ブロック、圧縮)を指定するためのコマンドです。 - PASV
→正解です。 - PORT
→クライアントまたはサーバがデータ転送を待ち受けているポート番号を伝えるためのコマンドです。
ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期 午前2 問14(一部、加工あり)】
FTPによるファイル転送には、制御用とデータ転送用の二つのコネクションが用いられる。これらのコネクションに関する記述のうち、適切なものはどれ。ここで、FTPはパッシブモードで動作するものとする。
- 制御用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して、データ転送用コネクションの確立はサーバからクライアントに対して行う。
→アクティブモードでの動作です。 - 制御用コネクションの確立はサーバからクライアントに対して、データ転送用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して行う。
→制御用コネクションは、アクティブモード、パッシブモードともクライアントからサーバに対して行われます。 - どちらのコネクションの確立もクライアントからサーバに対して行う。
→正解です。 - どちらのコネクションの確立もサーバからクライアントに対して行う。
→パッシブモードでのデータ転送用コネクションの確立は、クライアントからサーバに対して行います。