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DNS(ゾーンファイル、CNAME)、CDN【ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期 午後2 問1 No.4】

ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期 午後2 問1 No.4

【出典:ネットワークスペシャリスト試験 平成29年度 秋期 午後2 問1(一部、加工あり)】

【クラウドサービス利用拡大の検討】
 D君が検討した、B社CDNとB社ISPを利用したNWの概要を次に示す。

 B社CDNをA社に適用したときの概念図を、図5に示す。


 B社CDNを適用する場合には、図5中のDNS-Aのゾーンファイルを書き換え、機械からのアクセスを、Web-Bからエッジサーバへ切り替える。D君が考えたエッジサーバへの切換え方法を、図6に示す。


 図5と図6の概要を次に示す(a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3は、図5中のアクセス経路を示す)。

つ:CNAME

 B社CDNを適用する場合に書き換えるレコード内で使用されるものが問われています。
 書き換え前の「weblive IN A i6」は、”weblive.asha.example.com.”のAレコードがi6(A社向けIaaS環境の仮想FW)であることを示しています。
 そして、書き換え後の「weblive IN (つ) webasha.bshacdn.example.net.」というように、B社CDNを適用するために、”webasha.bshacdn.example.net.”にアクセスすることを指定しています。
 このような別名を定義するには、CNAME(Canonical Name)を利用します。

図6中のゾーンファイルの定義内容を参考にして、図5中のa1によって名前解決されるFQDNを答えよ。:webtest.asha.example.com

 a1は、機械からDNSフルリゾルバにDNS問合せを行うもので、試行モードでWeb-Aにアクセスするものです。
 そして、図6の試行時のWebサーバのホスト名が「webtest」であると記載されています。
 したがって、a1によって名前解決されるFQDNは”webtest.asha.example.com”となります。

図6中のゾーンファイルの定義内容を参考にして、図5中のb1によって名前解決されるFQDNを答えよ。:weblive.asha.example.com

 b1も同様に、機械からDNSフルリゾルバにDNS問合せを行うもので、こちらは本運用モードでWeb-Bにアクセスするものです。
 そして、図6に本運用時のWebサーバのホスト名が「weblive」であると記載されています。
 したがって、b1によって名前解決されるFQDNは”weblive.asha.example.com”となります。

(ⅳ)について、より適したエッジサーバが選択される場合を、50字以内で述べよ。:DNSクライアントとDNSフルリゾルバが、ネットワーク上で離れた位置にある場合

 エッジサーバについては、本文に「世界中に設置されているB社CDNのエッジサーバ」とあることから、機械からの距離がより近いエッジサーバを選択することが必要であると考えられます。
 DNSサーバは、DNS問合せパケットの送信元IPアドレスを確認でき、図5にあるようにその送信元IPアドレスはDNSフルリゾルバが該当します。
 一方、EDNS-Client-Subnetとは、DNSの拡張機能で、DNS問合せにDNSクライアントのサブネットアドレスをDNSサーバに送信する仕組みです。
 したがって、DNSサーバではDNSフルリゾルバのIPアドレスと、DNSクライアントのサブネットアドレスを確認できることになります。
 そして、DNSクライアントとDNSフルリゾルバが物理的に離れた位置にある場合には、よりDNSクライアントに近いエッジサーバを選択することが可能となります。

(ⅴ)の場合に、B社CDNの適用によって解消されるTAT悪化の要因を二つ挙げ、それぞれ20字以内で答えよ。:Web-Bのサーバ処理能力不足/機械とWeb-B間の通信遅延

 機械から本運用環境へのアクセスで、b3の場合はWeb-Bへのアクセス、c2の場合はB社CDNのエッジサーバへのアクセスになります。
 ファームウェアの一斉更新の場合には、複数の機械から同時にアクセスが行われることになります。
 この場合、Web-Bは1台であり、同時アクセスによるサーバの高負荷、及び、機械からWeb-B間の距離が遠い場合には通信遅延が懸念されます。
 エッジサーバでは、複数のエッジサーバで負荷が分散され、機械ごとに近いエッジサーバが選択されるため、通信遅延の可能性は低くなります。

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