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【ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午後2 問1 No.3】

ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午後2 問1

【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午後2 問1(一部、加工あり)】

[スマホの活用]
 スマホのSIP-APを使うと、電話機と同等の操作ができる。その一例が、通話中の電話を別の電話機に転送する操作(以下、保留転送という)である。Bさんは、保留転送の通信仕様をY社に問い合わせた。Y社からの回答を次に示す。

⑴ 開始されているダイアログ内で送信されるINVITEリクエストを、re-INVITEリクエストという。保留転送を行うスマホは、IP-PBXに次の四つのSIPリクエストを送信する。
– re-INVITEリクエストを送信し、相手の電話機を保留状態にする。
– INVITEリクエストを送信し、転送先の電話機を呼び出す。
– re-INVITEリクエストを送信し、転送先の電話機を保留状態にする。
– REFERリクエストを送信し、セッションを切り替える。
⑵ 保留転送に関するシーケンス例を図3に示す。

⑶ 図3の通信シーケンスは、利用者が()を操作して保留転送を行う例を示している。
⑷ re-INVITEリクエストでは、SDP(Session Description Protocol)情報を用いて、通話に関するSIP UAの動作を指定する。Y社が指定するIP電話機以外の製品を使う場合、このような動作について事前に確認する必要がある。例えば、図3中の(11)中のSDPの情報に従って保留音を出す。②図3中の本社のIP電話機についても同様の動作が行われる

 Bさんは、導入するIP電話機を調べて問題がないことを確認した。

コ:本社のスマホ

 図3の通信シーケンスを順にみていくと、各フェーズは問題文の説明と以下のように該当しています。

 そして、通信シーケンスでは本社のスマホからのリクエストであることがわかります。
 したがって、保留転送を行なっている利用者は本社のスマホを操作しているといえます。

b:本社のIP電話機の保留

 上記のとおり、bはre-INVITEリクエストを送信し、転送先の電話機を保留状態にするに該当しています。
 したがって、転送先である本社のIP電話機を保留にしていることになります。

図3中のシーケンス番号(31)、(32)の二つのBYEリクエストについて、BYEリクエストと同じCall-IDをもつINVITEリクエストのシーケンス番号を、一つずつ答えよ。:(5)、(16)

 BYEリクエストは、INVITEリクエストによって確立されたSIPセッションを終了するために使用されるものです。
 Call-IDの説明が問題文には出てきませんが、あるSIPセッションに関連するINVITEリクエストやBYEリクエストで共通するIDと想定できるでしょう。
 (31)、(32)ともIP-PBXから本社のスマホへのリクエストです。
 本社のスマホがSIPセッションを持っているのは、支店のスマホと、本社のIP電話機ですので、それぞれに該当するINVITEリクエストを探せばいいと考えます。
 すると、支店のスマホとは(5)、本社のIP電話機とは(16)のINVITEリクエストが該当することがわかります。

下線②について、同様の動作を、シーケンス番号を用いて35字以内で述べよ。:本社のIP電話機は、(23)中のSDPの情報に従い保留音を出す。

 シーケンス番号(11)の動作を確認すると、(11)で本社のスマホからre-INVITEリクエストを受けたIP-PBXが、支店のスマホに対してre-INVITEリクエストを送信しています。
 支店のスマホはre-INVITEリクエストのSDPの情報に従って保留音と出しています。
 同様の動作としては本社のIP電話機に対しても行われ、(23)のre-INVITEリクエストのSDPの情報に従って保留音を出します。

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