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【ネットワークスペシャリスト試験 令和3年度 春期 午後1 問3 No.1】

ネットワークスペシャリスト試験 令和3年度 春期 午後1 問3

【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和3年度 春期 午後1 問3(一部、加工あり)】

問3 通信品質の確保に関する次の記述を読んで、設問1〜4に答えよ。

 Y社は、機械製品の輸入及び国内販売を行う社員数500名の商社であり、本社のほかに5か所の営業所(以下、本社及び営業所を拠点という)をもっている。このたび、Y社では、老朽化した電話設備を廃棄して、Z社の音声クラウドサービス(以下、電話サービスという)を利用することで、電話設備の維持管理コストの削減を図ることにした。情報システム部のX主任が、電話サービス導入作業を担当することになった。

[現状の調査]
X主任は、既設の電話設備の内容について総務部の担当者から説明を受け、現在の全社のネットワーク構成をまとめた。Y社のネットワーク構成を、図1に示す。

Y社のネットワークの使用方法を次に示す。

図1において、音声信号がIPパケット化される通話はどのような通話か。本文中の字句を用いて答えよ。:拠点間の内線通話

 音声信号のIPパケット化については、まず、図1(Y社のネットワーク構成)に「IP-GW:音声信号とIPパケットの変換装置」とあるので、この装置を通過する通信が該当していそうです。  次に、本文に「拠点間の内線通話は、IP-GWを介して広域イーサ網経由で行っている」とあり、拠点間の内線通話がIPパケット化されていることが分かります。

図1中のIP-GWは、音声パケットのジッタを吸収するためのバッファをもっている。しかし、バッファを大きくし過ぎるとスムーズな会話ができなくなる。その理由を、パケットという字句を用いて、20字以内で述べよ。:パケットの音声化遅延が大きくなるから

 ジッタとは、送信側から受信側へのネットワークを介する通信において、パケットの到着間隔がばらつき、ゆらぎが発生することです。
 このジッタを吸収するため受信側の機器ではバッファを持っており、一定時間パケットを蓄積してから転送することでゆらぎを抑えます。
 バッファを大きくするということはパケットを蓄積するための時間が増えるということになり、それは遅延となって別の問題に影響してきます。
 音声パケットの場合、音声化遅延が大きくなり、スムーズな会話ができなくなる可能性がありますので、適切なチューニングが必要になります。

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