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【ネットワークスペシャリスト試験 令和5年度 春期 午後2 問1 No.2】

ネットワークスペシャリスト試験 令和5年度 春期 午後2 問1

【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和5年度 春期 午後2 問1(一部、加工あり)】

[マルチホーム接続]
 次に、EさんはD社閉域NWとのマルチホーム接続について検討した。A社本社に増設するルータ及び回線はD社からネットワークサービスとして提供される。マルチホーム接続の設計についてD社担当者から説明を受けた。
 D社担当者から説明を受けたマルチホーム接続構成を図3に示す。

 図3の概要は次のとおりである。

 D社担当者からの説明を受けたEさんは、BGPについて調査した。
 RFC4271で規定されているBGPは、(a)間の経路交換のために作られたプロトコルで、TCPポート179番を利用して接続し、経路交換を行う。経路交換を行う隣接のルータを(b)と呼ぶ。BGPで交換されるメッセージは4タイプあり、表3に示す。

 経路制御は、(c)メッセージに含まれるBGPパスアトリビュートの一つであるLOCAL_PREFを利用して行うとの説明をD社担当者から受けた。LOCAL_PREFは、iBGPピアに対して通知する、外部のASに存在する宛先ネットワークアドレスの優先度を定義する。BGPでは、ピアリングで受信した経路情報をBGPテーブルとして構成し、最適経路選択アルゴリズムによって経路情報を一つだけ選択し、ルータの(e)に反映する。LOCAL_PREFの場合では、最も(f)値をもつ経路情報が選択される。
 また、Eさんは、D社担当者から静的経路制御からBGPによる動的経路制御に構成変更する手順の説明を受けた。この時、⑥BGPの導入を行った後にVRRPの導入を行う必要があるとの説明だった。Eさんが説明を受けた手順を表4に示す。

 Eさんは、設計どおりにマルチホームによる可用性向上が実現できたかどうかを確認するための障害試験を行うことにし、⑨想定する障害の発生箇所と内容を障害一覧としてまとめた

a:AS

RFC4271で規定されているBGPは、(a)間の経路交換のために作られたプロトコルで、TCPポート179番を利用して接続し、経路交換を行う。
 BGP(Border Gateway Protocol)は、AS(Autonomous System:自律システム)という特定のルーティングポリシで管理されたネットワークにおける経路交換のプロトコルです。
 BGPには、AS内で利用されるiBGP(Internal BGP)と、異なるAS間で利用されるeBGP(External BGP)があります。
 問題文の図3にあるように、A社本社のASと、D社閉域NWのASがあり、それぞれのルータ間で利用するBGPがあります。

b:ピア

経路交換を行う隣接のルータを(b)と呼ぶ。BGPで交換されるメッセージは4タイプあり、表3に示す。
 BGPでは経路交換を行う隣接のルータのことをピアといいます。
 OSPFではピアのような明示的に経路交換を行うルータを指定することはありませんが、BGPでは信頼性を重視するためピアを指定します。

c:UPDATE、d:KEEPALIVE

c:経路情報の交換に利用する。経路の追加や削除が発生した場合に送信される。
d:BGP接続の確立やBGP接続の維持のために交換する。
 BGPでピア間でメッセージ交換が行われます。
 表3(BGPで交換されるメッセージ)のOPEN、UPDATE、NOTIFICATION、KEEPALIVEの他に、ROUTE-REFRESHがあり、全部で5種類のメッセージタイプがあります。

e:ルーティングテーブル

BGPでは、ピアリングで受信した経路情報をBGPテーブルとして構成し、最適経路選択アルゴリズムによって経路情報を一つだけ選択し、ルータの(e)に反映する。
 他のルーティングプロトコルと同様に、BGPでは受信した経路情報をまずBGPテーブルで管理し、複数の経路情報から最適な経路を一つだけ、ルーティングテーブルに反映します。

f:大きい

LOCAL_PREFの場合では、最も(f)値をもつ経路情報が選択される。
 LOCAL_PREFについての記述「経路制御は、(c:UPDATE)メッセージに含まれるBGPパスアトリビュートの一つであるLOCAL_PREFを利用して行うとの説明をD社担当者から受けた。LOCAL_PREFは、iBGPピアに対して通知する、外部のASに存在する宛先ネットワークアドレスの優先度を定義する。」も確認します。
 BGPパスアトリビュートはアトリビュート(属性)のとおり、AS番号や優先度などの情報が記載され、経路選択の決定に利用されるもので、以下のような種類があります。

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