これからネットワーク機器のコンシューマ化が進むだろう
現在、スイッチや無線LANルータなどのネットワーク機器は、家庭向けと企業向けがはっきり分かれている。
企業向けは5年~10年の長期間利用を想定して、コンデンサーなどの部品の耐久性や金属製筐体を使用している。
機能面でもVLANやリモート監視制御など家庭向け製品にはないものがほとんどだ。
当然、価格帯も相対的に家庭向けは安価、企業向けは高価になっている。
ネットワークなどインフラ基盤は、階層的に末端に位置する多くの端末を収容して、インターネットプロバイダなどの上位層で通信する構造をとり、上位層になるにつれて扱う通信量が多くなる。
そのため、多くの通信量を扱う上位層の機器は高機能、高性能が要求される。
ところが今ではスマホにより様々なコンテンツにアクセスする環境がすでに存在し、これから数年以内には4K、8Kカメラ、5Gサービスが浸透してくると、末端側での通信量が莫大になる。
これはネットワークの階層構造が根本的に変換していくことを意味する。
ネットワークだけでなく、端末(→エッジ)側でのコンピューティング(→エッジコンピューティング)も広まるだろう。
ネットワーク+エッジコンピューティングで、インフラ基盤は端末が直接通信し合うフラットな構成へ移行していくことになる。
そうすると家庭向け、企業向けなどの製品形態は無くなっていくことだろう。