フロー制御、輻輳制御
特徴
- フロー制御とは、受信側の処理能力に合わせて送信側のデータ量を調整する機能のこと。
- TCPのフロー制御では、ウィンドウ制御により、受信側が受信可能なデータ量を送信側に通知して、送信するデータ量を調整する。
- 輻輳制御とは、ネットワークの高負荷による伝送遅延を解消したり防止する機能のこと。
- TCPの輻輳制御では、倍数減少やスロースタートといった機能により、送信データを絞り込み、輻輳を軽減する。
過去問
ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期(平成29年度)
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午前2 問11(一部、加工あり)】
ネットワークの制御に関する記述のうち、適切なものはどれか。
- TCPでは、ウィンドウサイズが固定で輻輳回避ができないので、輻輳が起きると、データに対してタイムアウト処理が必要になる。
→TCPではウィンドウサイズを変更でき、輻輳制御を行うことができます。 - 誤り制御方式の一つであるフォワード誤り訂正方式は、受信側で誤りを検出し、送信側にデータの再送を要求する方式である。
→フォワード誤り訂正方式(FEC:Forward Error Correction)では、受信側で誤りを検出すると自身で誤り訂正符号を用いて訂正します。 - ウィンドウによるフロー制御では、応答確認があったブロック数だけウィンドウをずらすことによって、複数のデータをまとめて送ることができる。
→正解です。 - データグラム方式では、両端を結ぶ仮想の通信路を確立し、以降は全てその経路を通すことによって、経路選択のオーバヘッドを小さくしている。
→データグラム方式はコネクションレス型の通信方式です。したがって仮想の通信路を確立することはありません。