CIDR
特徴
- CIDR(Classless Inter-Domain Routing)とは、IPv4のアドレス割当てを行う際に、クラスA〜Cといった区分にとらわれずに、ネットワークアドレス部とホストアドレス部を任意のブロック単位に区切り、IPアドレスを無駄なく効率的に割り当てる方式
- クラスA〜CでIPアドレスを割り当てるクラスフルでは、クラスごとにネットワーク部、ホスト部のビット範囲が固定され、アドレス空間の無駄が生じる。
- クラスレスであるCIDRでは、クラスに関係なく1ビット単位で範囲を割り当てられることで、アドレス空間の利用効率が上がる。
- CIDRには、VLSM(Variable Length Subnet Masking)というサブネットマスク長を柔軟に変更できる機能や、スーパーネット化という複数のサブネットを集約化する機能がある。
過去問
ネットワークスペシャリスト試験 令和3年度 春期 午前2 問10
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和3年度 春期 午前2 問10(一部、加工あり)】
可変長サブネットマスクを利用できるルータを用いた図のネットワークにおいて,全てのセグメント間で通信可能としたい。セグメントAに割り当てるサブネットワークアドレスとして,適切なものはどれか。ここで,図中の各セグメントの数値は,上段がネットワークアドレス,下段がサブネットマスクを表す。
- 172.16.1.0/25は、アドレスブロックは「172.16.1.0~172.16.1.127」になるため、セグメントB、Dと重なります。
- 172.16.1.128/25は、アドレスブロックは「172.16.1.128~172.16.1.255」になるため、セグメントCと重なります。
- 正解です。172.16.1.128/26は、アドレスブロックは「172.16.1.128~172.16.1.191」になるため、重複はありません。
- 172.16.1.192/26は、アドレスブロックは「172.16.1.192~172.16.1.255」になるため、セグメントCと重なります。
ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午前2
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午前2 問6(一部、加工あり)】
IPv4のアドレス割当てを行う際に、クラスA〜Cといった区分にとらわれずに、ネットワークアドレス部とホストアドレス部を任意のブロック単位に区切り、IPアドレスを無駄なく効率的に割り当てる方式はどれか。
- CIDR
→正解です。 - DHCP
→DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、端末に対してIPアドレス、サブネットマスクなどの設定を動的に割り当てるためのプロトコルです。 - DNS
→DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行うもので、ドメイン名からIPアドレス、またはその逆のIPアドレスからドメイン名を得るためのプロトコルです。 - NAPT
→NAPT(Network Address Port Translation)は、プライベートIPアドレスが割り振られた内部ネットワークからインターネットにアクセスする際に、一つのグローバルIPアドレスに対し、送信元IPアドレスと送信元ポート番号をセットで変換して管理する技術です。