【ネットワークスペシャリスト試験 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問12】

ネットワークスペシャリスト試験 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問12

【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和6年度 春期 午前Ⅱ(一部、加工あり)】

 IPv4ネットワークにおいて、サブネットマスクが255.255.255.0 である四つのネットワーク192.168.32.0、192.168.33.0、192.168.34.0、192.168.35.0を、CIDRを使って最小のスーパーネットにしたときの、ネットワークアドレスとサブネットマスクの組合せとして、適切なものはどれか。

ア ネットワークアドレス:192.168.32.0、サブネットマスク:255.255.248.0
イ ネットワークアドレス:192.168.32.0、サブネットマスク:255.255.252.0
ウ ネットワークアドレス:192.168.35.0、サブネットマスク:255.255.248.0
エ ネットワークアドレス:192.168.35.0、サブネットマスク:255.255.252.0

イ ネットワークアドレス:192.168.32.0、サブネットマスク:255.255.252.0

 スーパーネット化とは、複数の連続したネットワーク(サブネット)を、できるだけ少ないCIDRブロック(大きなネットワーク)でまとめる技術です。
 これによりルーティングテーブルが簡素化され、管理が容易になります。
 手順を以下に示します。

  1. 対象ネットワークの範囲を確認
    集約したいネットワーク群の「最小のアドレス」と「最大のアドレス」を調べます。
  2. 2進数に変換して共通ビットを探す
    最小・最大アドレスを2進数に変換し、上位から何ビットが共通しているかを確認します。
  3. CIDRビット数(プレフィックス長)を決定
    共通しているビット数が、そのままスーパーネットのCIDR(例:/22や/21)になります。
  4. ネットワークアドレスを決定
    最小アドレスに、決定したCIDRビット数を適用し、スーパーネットアドレスを確定します。

 問題は、4つの/24ネットワーク(サブネットマスク 255.255.255.0)をCIDRで1つにまとめる(集約)場合、最小のスーパーネット(無駄のない最小の範囲)を求める問題です。

  • スーパーネット化の手順は以下の通りです。
    1. 各ネットワークのIPアドレスを2進数に変換して比較
      • 192.168.32.0 → 11000000.10101000.00100000.00000000
      • 192.168.33.0 → 11000000.10101000.00100001.00000000
      • 192.168.34.0 → 11000000.10101000.00100010.00000000
      • 192.168.35.0 → 11000000.10101000.00100011.00000000
    2. 3オクテット目(第3オクテット)の部分を確認
      • 32 → 00100000
      • 33 → 00100001
      • 34 → 00100010
      • 35 → 00100011
      • この部分の最上位6ビットは共通です。よって、プレフィックス長は /22 が最小でまとめられる範囲です。
    3. /22 のネットワークアドレスを確認
      • /22 は 255.255.252.0 です(2^10 = 1024 アドレス単位)
      • /22 のブロックは次のように区切られます。
        • 192.168.32.0/22 → カバーする範囲は192.168.32.0 ~ 192.168.35.255