RIP-2、OSPF
特徴
- RIP-2ではルーティング情報の決定にホップ数を用いるが、OSPFではコストを用いる。
- ホップ数は経由するルータの個数のことであり、コストはルータ同士を接続する回線(リンク)の速度から換算したもの。
- OSPFでは、代表ルータがコストを収集してデータベースを作成し、それを同じエリアにある全てのルータに配布する。
- RIP-1は1988年に標準化されたが、ルーティング情報の交換にブロードキャストを用いるため通信量が多くなり、ネットワークがクラス単位でしか扱えなかった。
- RIP-1の改良版として1998年にRIP-2が策定され、ルーティング情報の交換にマルチキャストを用い通信量を抑え、可変長サブネットに対応し、柔軟性を実現した。
- OSPFは1989年に標準化され、RIPに比べ定期的な経路交換が不要、経路情報の収束が早い、メトリックの上限がないなど、より大規模ネットワーク向けに利用可能なルーティングプロトコルの位置付けとなっている。
過去問
ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期
【出典:ネットワークスペシャリスト試験 令和元年度 秋期 午前2 問3(一部、加工あり)】
- 可変長サブネットマスクに対応している。
→RIP-2、OSPFとも、可変長サブネットマスクに対応しています。RIP-1は対応していません。 - リンク状態のデータベースを使用している。
→正解です。 - ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
→RIP-2、OSPFとも、ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用しています。RIP-1はブロードキャストを使用しています。 - ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
→ルーティング情報の更新を30秒ごとに行うのはRIP-1、RIP-2です。OSPFでは、ネットワーク確立時とリンクステートが更新された場合にルーティング情報の更新を行います。